明けましておめでとうございます。
年もあらたまり心機一転、目標に向かって元気に一歩を踏み出しましょう!
さて、年明け一発目のブログは、昨年11月に行われた企業人講話のご報告です。
不登校だった学生時代を乗り越え、大学進学、海外ボランティアを経験し、
現在、国際協力機構JICAのスタッフとして活躍しているYさんが、
ご自身の経験を語ってくれました!
子どもの頃はバスケが大好きで、成績もいい
活発な少年だったYさんですが、中学2年のとき、
席替えをきっかけになんとなく1日休んだことで、
高校1年まで不登校状態に。
そのころは、昼夜逆転の生活をしながらも、
遊んでいてはいけないという気持ちはあり、
自己否定する毎日。人生初の挫折から立ち直れず、
「自分はもうまともな仕事にもつけないだろう」と思っていたのだそう。
そんなYさんが、不登校状態から脱出できたのには、
3つのポイントがありました。
1.流れに身をまかせる
夜間部の高校に編入し、「もう仮面はつけない、
がんばってなじもうとしない」と決めた。
2.最低限の努力をする
学校に行って帰ってくることだけをミッションとし、
“必死こいて”休まなかった。
3.360度の扉
夜間部でいろいろな世代の友達とつきあい、バイトも開始、
原付バイクに乗り始め行動範囲がアップ…活動することで、
自分の前だけでなく、横にも後ろにも扉があることに気付く。
夜間部の高校という新たな環境で、“自分が好きなこと”をすることで、
一歩ずつ闇から脱出できた、といいます。
その後、希望の大学に入り、環境学を学んだことをきっかけに、
海外で仕事に就くことが目標となったYさん。
海外に出るたために、写真館で働くなど3年間の社会経験を経て、
JICAの海外青年協力隊の一員として、
ドミニカ共和国へ派遣されることになりました。
ドミニカでは現地の担当者と共に小学校を巡り、
環境教育に携わりました。
初めて触れた異文化、現地の人々のやり方に、
最初は「間違っている」と思ったけれど、
徐々に「なんか違うね」→「面白いね」というように
見方、感じ方が変わってきたそう。
他者理解は、自己理解につながる。
他者を知る事で自己を知る事ができる、
ということを実感できた経験でした。
そして、この仕事を通じて「ありがとう」という言葉の反対語が
「あたりまえ」という言葉だと気づいたとも言います。
「あたりまえ」という言葉からは、感謝の気持ちは生まれないけれど、
「ありがとう」と言うと、自分の中に感謝の心が生まれ、
自分自身が幸福感に包まれて、幸せになれるのです、と。
そんなYさんですが、今でも自己否定の蟻地獄に陥りそうなときがあります。
そんなときは、とにかく“やりたいことをやる”。
現実逃避だとしても、それでフッと力みが抜けて、
「この苦しみで死ぬわけじゃない」と思えるのだとか。
やる気が出てきたら、ひとつずつ出来ることから始めればいいのです。
今では、JICAのスタッフとして忙しい日々を送っているYさん。
過去の苦しい体験も、自分の力として一歩一歩、自分の道を噛みしめながら、
一度しかない人生を大切に歩んでいるように感じられました。